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チューブレス・レディを1年間使った本音とよくある疑問への回答

投稿日:2024年1月18日

グラベルロードバイク、MTBでチューブレス・レディタイヤを1年間使ったので、本音とよくある疑問への回答をまとめてみました。

筆者のチューブレス運用状況

まず、筆者のチューブレス運用状況ですが、

  1. グラベルロードバイク: サイクリング、ツーリングなど
  2. ハードテイルMTB: 街乗り
  3. フルサスMTB: 里山ライド

という3台をチューブレスにしています。普段乗りの自転車をチューブレスにするのは躊躇していたんですが、最初にチューブレス化したグラベルロードバイクのタイヤが全く問題ないまま半年運用できたので、普段乗りにも適用した感じです。

1年間でチューブレス運用をして、街乗りMTBは毎日通勤で乗ってますし、グラベルロードバイクは月に3回ほどロングライドをしています。フルサスMTBは普段は公園での練習くらいです。

週末トレーニングにはチューブラーのカーボンロードバイクに乗っていて、チューブラーも同時に運用しているため100%チューブレスではないですが、所有バイクの半分以上はチューブレスです。

トラブル(パンク、バースト、エア漏れ)の経験回数

1年間チューブレス・レディで運用したうち、

  1. パンク -> 0回
  2. バースト -> 0回
  3. エア漏れ -> 1回

という感じでした。エア漏れについては、シーラントを半年追加補充するのを忘れていて、かつチューブレスバルブのエア漏れ防止ゴムの劣化でエア漏れしてしまいました。これはチューブレスの問題というより、個人的なメンテナンス漏れです。

パンクについては、タイヤが太い・強いものを選んでいるというのもあると思いますが、これまで経験したことがありません。

チューブレス運用で感じたメリット

正直、チューブレスはデメリットの情報ばかりを目にしていて、パーツとしては持っていたのですが実際に手をつけたのは半年後くらいでした。

乗り始めてまず感じたのが「路面から来る振動が体感で半分以下になる」というところ。舗装路の凸凹くらいはグラベル用のスリックタイヤでも信じられないくらい振動がマイルドになります。MTBのチューブレスなら、舗装路の凸凹はないに等しい振動です(サスペンションをロック状態で)。

その結果、手や肩に来る疲れや痛みが激減して、ロングライド時の身体の疲れも軽減。以来、ロングライドには必ずチューブレスで行っています。

ただ、ここは走る道やその人の体格やポジションなんかでも違いはあるかもしれません。

チューブレス運用で感じたデメリット

チューブレス運用のデメリットは組みつけですね。これに尽きます。

具体的には、

  1. タイヤをはめるのが硬い
  2. ビードが上がらない時が辛い
  3. シーラントを使うので、風呂場で作業をしないといけない

という点です。ただ、一度ビードが上がってシーラントを入れてしまえば、あとは空気を入れるだけで1年間ノーメンテ、かつチューブの劣化も心配しなくて良いので、そこはメリットになるのですが、まず組み付けはかなり面倒で億劫です。

チューブレスを続ける?

これは間違いなくチューブレスを続けます。乗り心地も良いですし、特にMTBではチューブが太くて重くなるので、チューブレスにすると軽量化もできます。

個人的には、チューブラーの乗り心地も好きで、週末トレーニングはチューブラーのロードバイクで行くことが多いのですが、ロングライドや普段乗りなど「快適さ」が優先の際はチューブレス一択ですね。

体感ですが、チューブレスへの批判は、「面倒」「高い」などのネット情報だけで判断しているケースもある気がします。「面倒なら、今使っているものの方がいいに決まってる」という感じです。

ネットは批判的な情報の方が残りやすいので仕方ないですが、一度体験してみたら良いのになぁと思います。

チューブレス・レディのよくある疑問への筆者が体験した限りの回答

ビードが上がらない?

これはリムとタイヤの相性次第では確実にあります。

自分はリムとタイヤの組み合わせでは10パターンくらいチューブレス・レディを組みましたが、

  1. フロアポンプで普通に上がった -> 6件
  2. 手でビードを無理やりあげて上がった -> 2件
  3. 全くダメ -> 1件

ちなみに、ブースターやCO2は使ってません。

大丈夫な組み合わせの場合、フロアポンプでも簡単にビードが上がります。最近発売された、MTBタイヤとリムの組み合わせの場合は簡単に上がるイメージで、タイヤが細くて柔らかいロードタイヤの方が上がりにくいイメージです。

あと、筆者はPanaracerのグラベルキングが好きで複数台で使っているのですが、グラベルキングはビードが上がりにくいですね。ただ、一度ビードが上がったら、エア保持を一番してくれるのもグラベルキングです。

すぐにエア抜けする?

これもビードと同じなんですが、相性次第です。相性が良い場合、チューブレス・レディの組み合わせでもシーラントなし完全チューブレスで数日保持できちゃうくらい抜けないです。

相性が悪い場合でもほとんどの場合はシーラントを入れれば安定しますし、稀にシーラントを入れてもエア漏れすることがありますが、ある程度を走るとシーラントが浸透するのか安定します。

空気圧については、相性が良い場合は、シーラントを入れておけば3週間くらい空気圧が落ちないこともあります。相性が悪いと数日ということもありますが、これもシーラントが浸透すると1週間は持つイメージです。

クリンチャーでも1週間に一回はエアを入れないとだと思うので、しっかり組み付けができていればほぼ同じな気がします。

維持コストは高くない?

チューブレスは、ランニングコストもよくデメリットに挙げられていますが、筆者の場合は海外通販で1Lのシーラントを2,000円くらいでリピート買いしているので、前後それぞれ100ml使ったとしても、年に3回補充で600ml、一年で一台あたり1,200円くらいです。

チューブでパンクをしたら1本600円くらいはするので、同じくらいでしょうか。クリンチャーはチューブがパンクしなければ数年でも使えるので、そこと比較すると高いかもしれません。

パンク時の対処は大変?

筆者の場合は、パンクというかエア抜けしたのが自宅から1kmくらいのところだったので、その場ではチューブ交換などの処理をしないで、押して帰りました。ただ、チューブを入れるだけの作業(シーラントは拭く必要があるけど)なので、クリンチャーとそこまで変わらないのかなぁと思います。

チューブラーとどう違う?

チューブラーに初めて乗った時は、クイックさと路面からのマイルドな振動に感動しましたが、振動の軽減という意味ではチューブレスは圧倒的です。チューブラーが25Cでグラベルよりも細いのでその違いも大きいですが、体感で数倍くらい違います。

ただ、クイックさはチューブラーに軍配が上がります。これは空気圧の差も大きいと思います。

チューブレス・テープを使うのと、テープレス、どっちが良い?

筆者は1セットだけテープレスを使ってますが、はっきり言って段違いの楽さです。

テープを巻くという作業自体は嫌いじゃないですが手間ですし、何よりテープ由来のエア漏れがないので、バルブさえしっかりしたものを選んで、ビードをあげてシーラントを入れてしまえばエア漏れはほぼ起きません。張り替えもないのでタイヤを変えないなら、本当にシーラントの補充だけでずっと使えます(最初に組んだ実際グラベルは1年そのまま)。

テープの場合はどうしてもムラがあるというか、同じように貼っているのにエア漏れが発生することがあります。それもシーラントを入れてある程度走れば安定するケースがほとんどですけどね。

タイヤの値段高くない?

これは間違いなく高いと思います。国内メーカーなら15%くらい高いイメージですが、海外メーカーだとチューブレスのがクリンチャーより30%くらい高いですかね。

ただ、筆者の場合は他に使っているタイヤがチューブラーという高いタイヤなので、タイヤに関する金銭感覚はややぶっ壊れているかもしれません。。。

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