SENSAH EMPIRE 11sとシマノ11sコンポーネントの互換性
中国・SENSAHのSTIレバー、EMPIRE 11sとシマノ11sコンポーネントの互換性を調査してのでまとめました。
公開日: 2021.1.7
SENSAH EMPIRE 11sの互換性は?
シマノ互換のモデルがあるということで、主に入門モデルユーザーに人気のある中国・SENSAHのコンポですが、現行上位モデルになるEMPIRE 11sについてはネットでもシマノ非互換の声が多く聞かれます。
どういうスペックなのかをSENSAHの公式ページで確認したところ、EMPIRE 11sレバーについて互換に関する記載はありませんでしたが、EMPIRE 11sレバーに対応するリアディレイラー・EMPIRE 11s Road RDのページを見ると下記の記載があります。
1:1 Technology to get fast and accurate shifting performance
これは、おそらくSRAMの1:1アクチュエーションレシオのことを指していると思われるので、そうなるとSENSAHのEMPIREコンポーネントはSRAM互換と考えられます。
SENSAH EMPIREとシマノ105のアップグレードコスト比較
SENSAHについては、フロントディレイラーはシマノと互換があるようなのでそのまま使えますが、10速以上でシマノとSRAMに互換性がないので、シマノコンポーネントからSENSAH EMPIRE 11sに載せ替えるとなると、
- STIレバー
- リアディレイラー
の二つは交換が必須です。
SENSAH EMPIRE 11sは、Amazonなどでコンポーネントセット(レバー、FD、RDのセット)が17,000円ほど、Aliexpressで11,000円ほどで販売されているので、最低でも11,000円はコストがかかります。
一方、シマノの11速でいうと最安値は105の旧5800系で、STIレバーが中古で11,000円前後、リアディレイラーが3,000円前後。
比較するとSTIレバー+リアディレイラーでSENSAH EMPIRE 11sの方が3,000円くらいコストが浮いて、しかも新品が手に入る計算です。
SENSAH EMPIRE 11sはシマノのコンポーネントとMixできないか?
コスパを考えると、レバーもリアディレイラーもSENSAH EMPIRE 11sでまとめてもいいかと思いますが、性能を考えるとSTIレバーだけをSENSAHにして、他のコンポをシマノにしたいという気がします。
105のRD-5800やULTEGRAのRD-6800など1世代前のシマノ11速コンポは中古で手頃価格で手に入りますし、そのほうがSTIレバーだけシマノの上位グレードにアップグレードできるため、その後のアップグレードの幅が増えます。何よりも、SENSAH縛りにしてSENSAH沼にハマるリスクが減ります。
SENSAH EMPIRE 11sレバーとシマノ11速リアディレイラーの互換性
そうなると「なんとかSENSAH EMPIRE 11sのレバーでRD-5800などのシマノ11速リアディレイラーを引けないのか?」ということになるますが、ネットで探してたいところ下記のページを見つけました。
この方は、SENSAH EMPIRE 11sのレバーでシマノのアルテグラ・リアディレイラー・RD-R8000でテストをしたそうですが、やはりリア変速がうまくいかなかったようです。
例えば、エンパイアのシフターとR8000のリアディレイラーを普通に組み立てたとします。リアがトップの状態で調節をすると、シフターでは9段目の状態でリアディレイラーは11段に入ってしまいました。
原因はシマノとSRAMのシフト引き量の違いか
前にシマノとSRAMのシフターの引き量についての記事で書いた通り、シマノの11速は1速あたりの引き量が2.7mmで引き量合計が27.0mm。一方で、SRAMの11速は10速と互換があるようなので、1速あたりの引き量が3.1mmで引き量合計が31.0mmと、シマノの11速と4mmも違いがあります。
RD-R8000は1速あたりの引き量が2.7mmですので、合計引き量が4mm短いと変速でいうと1.5段分少ないことになります。「9段目(8回シフトチェンジ)の状態で11速に入ってしまった」というレビューと合致しますね。
一方、シフターの合計引き量から見ていくと、RD-R8000の合計引き量である27.0mmをSRAM11速の1速あたりの引き量が3.1mmで割ると「8.7段」となるので、おおよそ8から9回のシフトチェンジでRD-R8000の合計引き量になる計算です。こちらもレビューの状況と合致します。
シマノの11速スプロケットとSRAMの11速スプロケットには互換性があるようですから、おそらく問題はスプロケットではなく、SENSAH EMPIRE 11sのレバーで8〜9回シフトチェンジする間に、RD-R8000のワイヤーテンションが最大になってしまうのが原因でしょう。
この点を解決するために、この方はRD-R8000のワイヤールーティングを「シマニョーロ」的な大回りにしたところ、ギリギリ変速はできるようになったようです。
SENSAH EMPIRE 11sのリアディレイラーはシマノ105と同等か?
この点については、実際にSENSAH EMPIRE 11sで組んだ方のレビューを見る限り、現行のシマノの11速シリーズに比べたら劣るけれども、「105くらいはしっかり変速する」という声が多かったです。
その意味では、レバー + リアディレイラーをSENSAH EMPIRE 11sで組んだとしても、概ね問題はないと思われます。
SENSAH EMPIRE 11sはSENSAHコンポで使うのがベスト
ここまで見てきた通り、SENSAH EMPIRE 11sのレバーを使うのであれば、全てのコンポーネントをSENSAH EMPIRE 11sでまとめるのが得策と言えます。
無理やり互換性が明らかにないシマノのコンポと組み合わせて調整に苦労するよりも、ちょっと性能が落ちてもSENSAH EMPIRE 11s同士のが確実です。