オリーブが抜けなくなった油圧ブレーキレバーを修復する
中古で買ったシマノの油圧ブレーキレバー「BL-M7100」がオリーブが抜けなくなった状態だったので、力技で修復した記録です。
公開日: 2024.4.30
中古で買ったBL-M7100のホース挿入口がおかしい
フリマで中古で買ったBL-M7100が届いたところ、ブレーキホース挿入口に何かが詰まっている状況。これはなんだ?と思って上から見ると、ホースの中の綿が詰まっている状態です。綿を穿り出して見るとオリーブが見えてきます。
なるほど、どうやら抜けなくなったホースを無理やりブチブチっと引き抜いてオリーブとホースがレバーのホース挿入口に残ってしまった様子。これは救出が難儀なイメージです。
当然ですが、シマノのマニュアルにもそんな対処方法はないので、無理やり修復してみました。
取れなくなったオリーブを取り出す
何はともあれ、オリーブはホース挿入口に張り付いてしまっているので、これを取り出さないと詰まったままのホースやホースに刺さったコネクターインサートを取り出すことができません。オリーブはホース挿入口の奥にしっかりと圧入されてしまっているため、オリーブを破壊しないとおそらくホースなども取り出せないでしょう。
作業をする前の注意点
ということで、オリーブをなんとか破壊するのですが、まずは最初に警告しておきたいのが「無理やりペンチ等でオリーブ引き抜いたり、ドライバー等でほじくる」というのは避けましょう。自分は最初にこの方法をやったのですが、まずオリーブは抜けないですし、ホース挿入口のねじ山を少し削ってしまいました。
自分の場合は、ホース挿入口の最初のところはねじ山が潰れてしまいましたが、ねじ山はほとんどが残っているのでボルトを入れれば大丈夫そうですが、力ずくでやってねじ山が死ぬとレバー自体が使えなくなってしまいます。
そうならないように作業をしましょう。
作業方法
流れとしては、
- ホースを削って穿り出す
- オリーブとインサートだけの状態にする
- オリーブとホース挿入口の側面の隙間にマイナスドライバーを入れる
- オリーブを破壊する
- コネクターインサートを取り出す
という流れです。
切断された断面は「オリーブ | ホース | コネクターインサート | ホース | オリーブ」という構造になっています。無理やりオリーブを押し出そうにも、中にはホースとコネクターインサートがあるので、オリーブが内側に曲がる余地がないのです。
そのため、この構造の中に隙間を作る必要がですが、コネクターインサートは金属なのでホースをほじくり出します。
細いマイナスドライバーやキリなどで中心部分をグリグリほじくっていると、綿のようなものと黒い皮膜が取れてくるので、それを根気強く取り除きます。
ホース部分が全部取り出せると、オリーブとコネクターインサートだけの状態が視認できます。
この状態になったら、オリーブとホース挿入口の側面の隙間にマイナスドライバーを入れてオリーブを内側に折り曲げるようにします。オリーブ自体は硬いので、取れるというよりかは割れる感じになります。これを全周でやるとオリーブを取り除くことができます。
オリーブを取り除けたら、あとはコネクターインサートを取れば良いのですが、今回はコネクターインサートも奥にかなり強く圧入されてしまっていたので、マイナスドライバーで無理やり取り除きました。
最終的には取り出せたのですが、ねじ山は少し潰れてしまったので、取り付ける際はタップする必要があるかもしれません。
なぜこんな状態になったのかを推測
さて、なんとか抜けなくなったオリーブは取り出す(破壊する)ことができたのですが、自分が同じようなことをしないように、なぜこんなことになったのかを考察します。
可能性としては、
- コネクティングボルトの締めすぎ
- オリーブ、コネクターインサートに非純正品を使った
- グリスを塗らないで取り付けをした
というあたりではないかと推測できます。
今回の事象としては、(1)と(2)のハイブリッドっぽい感じでした。
オリーブはバラバラになってしまったので確認できませんが、コネクターインサートはシマノの純正品ではないように見えます。
皿部分に凹凸加工がありますし、純正にはないOリングがついています。潰れてしまっていて確実ではないのですが、コネクターインサート直径も若干ですが大きいように見えます。
おそらくですが、中華系の非純正油圧ホースセットなどを使って、サイズが合わない状態でオーバートルクで取り付けたのではないかと推測します。
本来なら、オリーブはコネクティングボルトを締め付けるとブレーキホースに圧着されますが、おそらくですがホースが抜けなかったのでしょう。無理やり引き抜こうとしたらホースがちぎれた模様です。
シマノの純正品であれば、コネクティングボルトがオリーブよりも気持ち大きい口径になっており、コネクティングボルトを締め付けることでオリーブの凹み部分から被さって、オリーブがホースに圧着されます。
しかし今回は、
- サイズが合ってないことでホースに圧着されなかった
- オーバートルクで締めたため、オリーブを押し込みすぎた
のどちらかが理由でオリーブがレバーのホース挿入口にめり込んでしまったと推測できます。
オリーブが抜けなくなる状況を回避するためには?
自分は油圧ブレーキはまだ2つしか組みつけをしていないので、この状況には遭遇していませんが、大事なのは、
- シマノの純正品を使うこと
- オーバートルクにならないようにすること
でしょう。シマノの純正品を使うのは当然ですが、オーバートルクはやりがちです。
コネクティングボルトは締め付けトルクが5〜7nmとなっているため、そこまで強くありません。7nmというのは意外とすぐに到達する力です。
また、シマノのMTB用レバーは、コネクティングボルトが奥まで入りきらない場合もあるので、ツライチになるように締めているとオーバートルクになりがちです。
ロードのSTIレバーと違って、MTBのブレーキレバーはそんなに高いものではないですが、自分の作業で壊してしまったらショックですからね。。。